驚きとバブルに関する談話。
放送作家のコウノです。今日は驚きの談話です。
バブル時代でもなけりゃ、みんな財布にタクシー伝票入れてるわけでもないのに、片っ端から飲食の領収書が落ちる時代でもないのに「マスコミ業界に入ればモテる」と思っている人が、まだ居ることに驚いています。
いや、それが出来る時代でも、モテるかどうかは別。
それが出来ない時代でも、モテるかどうかは、無論別です。
そして、マスコミ業界に入ればモテるなんてのは、甚だ勘違いです。と言うのも馬鹿みたいですが。
何を見て、何をどう自分と照らし合わせたら、そうなるんでしょうか。
尤も、バブル景気自体を勘違いしていて「な〜んもしなくても、お金が入ってきた時代」だと思っている若い人もいるようです。先日も電車の中で、大学生と思しきお兄さんが、そんな話をしていました。
生憎、そんな時代、この国にはありません。
最近「笑神様は突然に…」を見ていると、よくBGMで流れている「勇気のしるし」という曲のカラオケ・ヴァージョンが流れています。1989年に発表された、三共の「リゲイン」のCMソングです。
この歌の「24時間、戦えますか」という有名なフレーズもさることながら、2番かな? 出だしの「有給休暇に希望をのせて……」という歌詞がね、ほら、働いていた、働いて働いて、対価を手にしていたのです。
つまり「働いても働いても、何の手当が出なかったり、対価が安いとされる今」であって、「働かなくてもお金が入った」とバブル時代を羨んだり、恨めしげに語ったりするのは、お門違いです。
ゼロ年代よりその下の世代による反動とも感じることもあるのですが、明後日の方向を向いたギラギラ感。
時に「意識高い人々」と言われるのかもしれませんが、それまでの時代や自身によって積み重ねられた鬱屈は消すことは出来ないままに、スポットライトが当たってしまったのは否めず、同時に陰は、照らされたら照らされるほど、強く見えてしまうのかもしれません。